技術課

確実に作動するという基本を大切に、より良い製品を届けたい。

Profile
技術課
2017年6月
櫻井祐輔
略歴

大学では機械工学を専攻。長年ソフトウエアの開発に従事し、「モノづくりに携わりたい」という強い思いから、機械設計の仕事を探して『ミハナ製作所』に出会う。技術係長として製品の開発・改良に取り組む。

机の上だけでは完結しないからこそ、おもしろい。

機器の取り付けのサイズや圧力など、お客様ごとに異なる多種多様な条件に合わせて製作可能かどうかを評価し、特殊品を設計しています。既存品の不具合の調査、それを基にした改善・設計への反映も我々の仕事です。実際に取り付け作業自体はしませんが、お客様のところへ足を運び、取り付けのサポートをすることもあります。また、封鎖試験といって、実際よりは低い圧力で安全弁の作動を確認する試験も年に数回行っています。
前職で扱っていたシステムやソフトウエアは、何か問題があれば原因がはっきりしているため、すべてが机の上で完結する種類の仕事でした。ですが、安全弁は理屈の上では計り知れないことが非常に多く、実際に自分の手と目を動かしてテストをしながら判断していくことが重要です。もちろん計算できることも多いですが、机上だけでは知りえない部分の多さが、大変さでありおもしろさでもあると日々実感しています。

経験を積んでなお、日々の勉強が欠かせません。

当たり前ですが、圧力がかかったときに作動するという安全弁本来の機能を確実に果たす製品を届けるために、常に緊張感をもって取り組んでいます。安全弁は電子部品と異なり、あくまで箱があってバネがあって弁があってというシンプルな機械です。だからこそ難しく、工夫する余地も多くあります。仕組みとしては単純ですが、安全弁を通るガス・蒸気・水(液体)といった流体の種類、その温度によっても作動はかなり変わってくるので注意が必要です。その分、自身で予測を立てて実行してみたとき、推測した通りにいくと達成感がありますね。自分なりの知識で対応したことは経験として積み重なり、後々の設計・開発にも生かせます。その過程を楽しめる人、日々勉強する姿勢を大切にできる人に向いている仕事だと思います。

プレッシャーを力に変えて競争力のある製品を作り続けたい。

安全弁の設計・開発は、全く新しい市場を作り出すというよりは今あるものの上に立って新たな価値を加えていく仕事です。ベースはあるけれど、日々何らかの特殊な仕様に対応していくという意味では、毎日がチャレンジ。当社は自分がやりたいことに対してどんどん手をあげられる環境ですし、応援してくれる人もいるのでチャレンジしやすいと思います。そんな土壌がありますので、今後も営業が自信をもって売っていけるような製品を技術面でサポートしていきたいと思っています。既存の製品の改良であれ、新製品の開発であれ、競争力のある製品を充実させ、ひいては会社の発展に力になりたいですね。
また、たとえばプラントで安全弁が働かなくて事故につながる事例があるように、設備の安全以上に人の命を守るというのが、安全弁の一番の役割だと感じます。プレッシャーでもありますが、今後も人命を守るという誇りを胸に製品開発に取り組んでいきたいです。